ホーム > メインコンテンツ > 資金調達・銀行融資資金調達・これを知らずに起業したら大変!
戻る

● 資金調達・これを知らずに起業したら大変!!

ここでは、「最低限これだけは知っておかなければ後悔する」という資金調達のポイントをいくつか書いてみます。

詳しい解説は、会員用ページに譲りますが、どれも起業家にとっては必須項目です。
繰り返し頭の中に入れておいてください。



■ 起業に必要な資金の50%以上は、自己資金でまかなう

必要資金の半分以上を借金で始めるケースの倒産率は、8割以上です。

有力な支援者が後ろ盾になってくれる場合は別として、それ以外のケースでは、半分以上の借金は経営の自由度からも足かせになります。
銀行の融資のみならず、会社の安定性からも問題が多すぎます。

そもそも起業家を志す人間なら、独立を目指して貯蓄くらいキチンと出来なければ、その資格すらないと判断されても仕方がありません。



■ 国金・信用保証協会は使ったモン勝ち

起業家にとって、決算書の提出を必要としない創業支援融資は、もしかしたら、最初で最後の資金調達になる可能性もあります。

「必要でなくても借りておく」ぐらいの気持ちでトライすべきです。
後々、本当に資金が入用になった時は、得てして融資は受けられないものです。
また、自分のビジネスモデルを見直す意味でも、大変有意義です。

金融機関に信用をつける役目も果たしますので、将来のことを考えるのであれば、ぜひ借りておいた方が良いと思います。



■ 融資申込の6ヶ月前から、すでに戦いは始まっている

金融機関が、あなたの自己資金を確認する方法は、「預金通帳」です。
厳密にいえば、預金通帳だけでなく、株や国債、投資信託といった換金性の高いもので確認します。

保証協会などでは申込の6ヶ月前までさかのぼって自己資金を確認します。
つまり、どこから一時的にお金を借りて、それを自分名義の通帳に入金しただけでは、ダメだということです。
たとえ申し込み時に、預金通帳に1,000万円のお金が入っていたとしても、6ヵ月前に100万円しか確認できなければ、自己資金は100万円と判断されます。

特に、国金は、自己資金の確認が厳格です。
6ヵ月以上さかのぼるケースもありますし、お金の出所もチェックします。
タンス預金をしていたなどという言い訳は、一切受け付けません。
明確に証明できなければアウトです。

なぜなら、国金や保証協会は「自己資金の額」を目安に、融資額を決定するからです。
自己資金と同額、もしくは2倍までと、厳格なルールがあります。
融資額の判断基準となる「自己資金」に神経質になる理由がお分かりいただけると思います。

ですから、最低でも借入申込をする6ヵ月前から、金融機関との交渉は始まっているのです。
自己資金のない人が、その戦いに勝つ前には、少なくとも6ヵ月以上前から、そのための準備をしておかなくてはなりません。
その方法については、会員用ページで解説します。



■ 資金調達は、起業家の実務面での最重要項目

会社が倒産する原因の大半は、資金が調達できないからです。
いくら売り上げが倍増して利益が出ても、資金が調達できなければ会社は倒産します。
また、すでに起業されている人は分かると思いますが、日々の資金繰りに追われていると、新しいアイデアを発想することができなくなります。
「まずお金」という考えに心を囚われ、ついつい甘い話に乗ってしまったり、利益の出ない仕事を請けざるを得なくなります。
つまり、経営判断能力が著しく低下するのです。

経営者になったからには、あなたの仕事の半分は「資金繰り」だと考えて下さい。
「資金繰り」のコツについては、別のカテゴリーで説明しますが、ここでは、その核となる「資金調達」の方法について解説してみます。

下の図を見てください。




これは、キチンと自己資金を用意して会社を設立した場合の「資本調達予定表」です。
(融資金額については、担保・保証人がいないことを前提に作成しました)
この予定通りに資金調達するためには、あなたは、たくさんのことを知らなければなりません。


A.この時期は「自己資金」の確保に努めて下さい。

出来るだけ自分の力でためることが大前提ですが、どうしても目標金額に不足する場合は、裏ワザがあります。

また、法人を設立してしまうと受け取ることが出来ない「助成金」もあります。
よく調べた上で、後悔のない様に準備して下さい。


B.法人を設立したら、すぐに国金・保証協会の申込を行って下さい。

もしかしたら、最後のチャンスになるかもしれません。

チェック項目はたくさんありますが、逆に言えば、それを事前に知っていて、その準備を完了していれば、さほど恐れることはありません。
要は、そのポイントを知っているかどうかだけです。

準備が完了しているなら、あとは「事業計画書」をどう書くかがポイントになります。
また、「自己資本の額」により、融資額が決定することを覚えておいて下さい。


C.一期目の決算書が出来たら、再度、国金・保証協会に申し込む

国金・保証協会は、借入後6ヵ月以上(実際は1年程度)延滞することなく返済していれば、比較的簡単に追加融資をしてくれます。

そのときのポイントとなるのは、「決算書」と「事業計画書」です。

「決算書の財務部分」については、別のカテゴリーで詳しく解説しますが、まずは「赤字」にしないで下さい。
ほんの少しでもいいですから、「黒字」の決算書にしておいて下さい。
赤字ということだけで、審査が厳しくなります。

また、事業計画書についても同様です。
開業の場合と違い、一期目の決算書が作成された段階では、事業計画書の精度が問われます。

そうはいっても、この時点での「事業計画書」のチェックポイントは決まっていますので、それさえクリアしていれば、さほど怖がる必要はありません。


D.メガバンクのビジネスローンに申し込む

ここからが本格的な資金調達の手法を必要とします。

大半の中小企業の決算書では、ビジネスローンの合格点に達しません。
また、タイミングの悪いことに、起業後2~3年後経った頃が、一番資金が必要になる時なのです。
これは、会社がうまくいっていようとなかろうと同じことです。
ここで資金が調達できなければ、会社は致命的なダメージを負うことになります。

私が、「起業して成功するかどうかは、起業3年目までにかかっている」というのは、こうした意味を含んでいます。
会社の存続に必要不可欠な「資金調達」が出来なければ、どんなに良い商品をお客様に提供していたとしても、そこでアウトです。

見通しが立っているだけに、商工ローンに手を出したりするのもこの時期です。
商工ローンを使うと、個人情報のデータベースにあなたの名前が刻まれますから、それ以後の銀行融資は諦めてください。
会社が潰れるまで、高い金利を払い続けることになります。

前述したように、ビジネスローンの判断基準は「決算書のみ」です。
「事業計画書」も、提出する必要すらありません。
決算書に現れる財務内容がすべてです。


こうして起業準備中から起業後3年までの資金調達の予定図を見てもらえばお分かりだと思いますが、「経営」というのは、すべての総合力を必要とします。

やる気・情熱を持ち続けることはもちろんですが、それだけでは超えられない壁があります。
「知らなかったから、もう一度やり直そう」では済まされないことがたくさんあるのです。

あなたも、それが現実だということを理解したうえで、じっくりと起業について考えてみるのも良いかと思います。



■ 起業時には、お金を多めに借りる

起業後1年以内に、「売り上げが思うように伸びないから融資してほしい」と金融機関に頼んだら、助けてくれると思いますか?

絶対にそんなことはありません。

資金繰りに窮する会社は、それなりの理由があると考えますし、貸したお金が戻ってくる確率は低いと判断しますから、まず融資の対象になることはありません。

そうならないためには、「起業時にあらかじめ多く借りておく」より方法はないのです。

中には、「必要なときに必要なだけ借りよう」と考える人もいますが、私はその方法はお勧めしません。
開業時に300万借りて、半年後に500万借りようとしても、その時に必ずお金を貸してもらえる保証はどこにもないのです。

「借りられるうちに借りておく」というのは、起業時の銀行の付き合い方の鉄則といえます。

では、希望通りの金額が借りられなかったらどうするか。
この場合は、事業を縮小するか、時期を遅らせるかして、身の丈にあった経営をするより他はありません。
ここで無理をすると、近い将来必ずそのシワ寄せがやってきます。
最悪の場合は、倒産も覚悟しなければなりません。
「まずは起業ありき」という発想はやめて下さい。

会社というものは、継続してこそ価値があります。
資金面で無理をして起業したとしても、会社が継続することはありません。
立身出世物語ばかりがもてはやされていますが、現実には、そうした人達も身を削るような、金融機関との交渉を行っています。
押さえるべきところを押さえているからこその成功なのです。



■ ビジネスローンは、限度額いっぱいまで借りない

ビジネスローンの仕組みのところで説明しましたが、この商品は借入限度額があらかじめ提示されます。
「あなたは、3,000万円まで借入出来ます」という連絡が入るのです。
この言葉を真に受けて、限度額いっぱいまで借りてしまうと、後が大変です。

銀行が提示する金額は、「あなたの会社が現時点で借入できる、ギリギリの金額」という意味です。

ビジネスローンの借り入れ限度額は、決算書を提出するたびに毎年変わるのです。
「どうせ返済した金額くらいなら、また貸してくれるだろう」と安易に考えていたら、
イザというときの資金繰りに窮してしまいます。

ビジネスローンの借り入れ限度額というのは、「これ以上の借入は危険だ」と、コンピューターがはじき出したバロメータでもあるのです。

銀行員の口車に乗らないで、「必要な額を必要なだけ調達する」という気持ちでないと、ビジネスローンは失敗してしまいます。

その一番の大きな理由は、返済期間です。
国金や保証協会に比べて、返済期間が短いのです。
詳しくは、「資金繰り」や「決算書」のカテゴリーで説明しますが、借入の返済が、会社の財務内容に及ぼす影響は、あなたが考えているほど低いものではありません。

できるだけ借金に頼らなくてもすむように、財務体質を変えることによって、徐々に資金需要を回避する方向へと手段を講じる必要があるのです。
それが、「資金調達」と同様、経営者がなすべき仕事の最重要項目です。



■ あなたの会社はいくらまで借りても大丈夫なのかを知る

会社を継続していく上で、絶対に知っておかなくてはならないのは、「会社の借金の上限はいくらなのか」ということです。

私はこれまで数多くの倒産寸前の会社を見てきましたが、その経験から一つ言えるのは、「資金調達」や「財務」の知識が不足していたばかりに、資金繰りで行き詰る会社が多いということです。

「そんなことをしたら借りられなくなるのは当たり前だ」と思えることを平気でやってしまう経営者が数多くいます。
もう少し早く、銀行借入や財務のコツをある程度でも知っていたら、決してそんな最悪の結果にまでならなかっただろうと悲しくなるのです。

そんなことにならないために、あなたが知っておくべきノウハウは、たくさんあります。
詳しくは、会員用ページで述べますが、「資金調達」についてまず知っておくべきことは、「あなたの会社の借入限度額」です。

かつて私が銀行員だった頃は、月商の何ヶ月分かという考え方が主流でした。
小売業なら月商の3ヶ月分、製造業なら6ヵ月分というように。

しかし、最近の銀行では、総資産をベースにした考え方に方向が変わってきています。
これは、ビジネスローンの影響で、「決算書」主体の判断基準になってきたためと思われます。
この考え方での目安は、総資産の6割です。
これはギリギリの数値であり、健全性を求めるのでれば、半分以下に押さえるべきです。

また、「税引後利益+減価償却費の10年分」がボーダーラインという考え方もあります。
これは、産業再生機構で、買い取った会社が立ち直ったかどうかを判断する指標として使われています。

借入限度額の計算方法については、会員用ページで分りやすく説明しますが、これを知らないで安易に借入をすれば、決算書はすぐに汚れてしまい、もう二度と借入のできない決算書になってしまいます。

また、決算書の借入明細書に載っているのは、必ずしも銀行からの借入だけではないケースもあります。
社長からの借入金や車・備品のローンが含まれていたりします。
これは、小さな会社にありがちな、資金調達を念頭に入れていない決算書です。
内容次第では、「未払金」に計上したほうが、財務内容はずいぶんスッキリします。

いずれにせよ、あなたの会社の借入限度額を知り、計画的に借入を起こすことが大切です。



■ メインバンクは地銀・信金にする

起業家であれば、メインバンクを何処にするかで、すでに勝負は始まっています。

メインバンクの選択の基準は、唯一、将来プロパー融資をやってくれるかどうかです。

融資をしてくれない銀行と付き合っても、何のメリットもありません。
そういう意味では、メガバンクは論外です。
前述したように、「定性評価」のウェイトの高い、地銀か信金にするべきです。
くれぐれも、規模やネームバリューに惑わされないようにして下さい。

将来のプロパー融資を見込んでいるのであれば、売上代金の振込口座も、その銀行に集中させるべきです。
日々、残高は増減するものの、いつも一定以上の金額(平残)は残っているはずです。
銀行の考え方として、預金の口座は正式な担保ではありませんが、一定の債権保全効果があります。
返済が滞った場合に、差し押さえることが出来るからです。
それが、無担保融資枠を広げる結果となるのです。

いくら取引しても、一番簡単な融資形態である「手形割引」すら、優良上場銘柄に限定していたり、保証協会付き融資しかしない銀行は、「あなたの会社に対して、全くリスクをとる考えはない」ということです。

そんな銀行は、付き合っても何の意味もありませんので、早めに変更すべきです。
保証協会付きの融資であれば、他の銀行で喜んで肩代わりしてくれるところもあります。

「自社にとって役立つ銀行」の見分け方については、会員用ページで詳しく解説します。



■ 「債務超過」という言葉の意味を知る

融資を受ける上で、是非とも避けておかなければならないのが、「債務超過」です。

債務超過とは、資産よりも負債が多い状態のことで、これになると、貸借対照表の「資本の部」の合計がマイナスになります。
債務超過の会社は、どんな金融機関に行っても門前払いになります。

つまり、債務超過とは、ダメ会社の烙印を押されたのと同様だということです。

債務超過については、大事なことなので会員用ページで詳しく解説しますが、今は、
「これになったら会社は終わり」とだけ覚えておいて下さい。

債務超過という言葉は、このHPのそれぞれのカテゴリーである、「法人設立」「決算書」
「資金繰り」にも、たびたび登場します。

今流行の一円起業は、この「債務超過」予備軍といえます。
あと一歩どころか、あと数センチで債務超過です。

また、決算書上は債務超過になっていなくても、「実質的な債務超過」というケースもあります。
これを「隠れ債務超過」といいます。

銀行は、決算書を分析する場合に、資産を時価に引きなおして計算しますから、銀行員に「実態は債務超過ですね」と言われた方もいらっしゃると思います。

債務超過を短期間で解消するには、増資するしかありませんが、そう簡単には資金が捻出できるものではありません。
しかし、これにも合法的な裏ワザがあります。
それが「債務の株式化」です。

その方法については、会員用ページで解説しますが、まずそうしたテクニックを理解するためには、決算書の基本的なルールについて知っておくことが大切です。
それについては、「決算事務」や「資金繰り」のカテゴリーで詳しく解説しますが、そんなに難しいものではありません。

あなたは、決算書というと「簿記」を連想するからイヤになるのだと思いますが、
こと「経営」に関しては、簿記は必要ありません。

ちょっとしたコツさえつかめば、すぐに理解できます。
分るようになれば、財務分析は楽しくてしょうがなくなります。
自分の会社のウィークポイントが数字でハッキリと表示されるからです。
これほど明確な目標はありません。
目標が明確であればあるほど、あなたの起業にかける情熱は高まっていきます。

私は常々思うのですが、現在出版されている起業家向けの書籍は、道徳論の域を出ていません。
「そんなふうに考えれば成功するのか」と感じても、実際に経験したことがないため、本当には理解できません。

人間は、一つのことをマスターするのにも、何百回、何千回と同じ事を繰り返し練習しなければ身につけることはできません。
それが、本を一回読んだだけで身につくのなら、誰も苦労はしません。

やはり、「技術を身につけるために努力をする」、その苦しい努力の過程において、精神面が鍛えられていく。それが自然の理ではないでしょうか。



戻る