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法人設立、これだけは知っておけ!!


ここでは、法人設立の事務手続きにおいて、注意しておかなければならないポイントを述べてみます。

形式的な設立書類や手順については、ご自身で本を読むなり、ネットでお調べ下さい。
当NPO法人では、少し調べれば誰でも分かるような当たり前の情報や知識は、極力、排除する方針です。
起業家の方が、「これを知らなかったら倒産する!」という、より実践的な知識や秘訣だけを、あなたに提供するつもりです。


1.商号

商号とは、会社の名前のことです。
あなたの好きな社名をつけて下さい。
商号は、ひらがな、カタカナ、ローマ字でも手続きできます。

ここでの注意点は、これといってありませんが、「○○グループ」といったオーバーな社名は出来るだけ控えてください。
取引先に嘲笑されるだけでなく、信用の低下にもつながりかねません。


2.本店所在地

ここでのポイントは、「起業するに当たって、事務所は必要か?」という問題です。

結論から言うと、業種やビジネス展開上、どうしても事務所が必要なケースを除いて、とりあえずは自宅で始めるべきです。

事業を開始すると分かると思いますが、家賃というのは、あなたが思っている以上に負担になります。
起業当初から見栄を張って立派は事務所など借りようものなら、あっという間に運転資金が不足してしまいます。
事務所ほど非効率なものはありません。
なぜなら、一日のうち半分以上は稼動していないからです。

ビジネスの秘訣は、「いかに利回りを高めるか」です。
資金を投下したモノが、いくら稼いでくれるかが全てです。
それ以上でもそれ以下でもありません。
つまり、無駄なモノには一切お金をかけないということです。

しかし、ほとんどの起業家は、この当たり前のことができません。
取引先開拓のためと称して、無駄な交際費を使ったり、見栄で高級車を乗り回したりします。

顧客と事務所で面談する必要がない限り、落ち着いて仕事さえできれば、事務所などどこでもいいのです。

ただし、電話とメールだけは、すぐに折り返し連絡できる体制を整えておくことです。
大切な新規顧客やビジネスチャンスを取りこぼすことになりかねません。
電話秘書を利用したり、メールは携帯電話に転送されるようにしておいて下さい。

自宅を事務所にする場合の注意点は、もう一つあります。
それは、家族です。

家族の協力ナシには、「自宅オフィス」はありえません。
あなたは夢に向かってまっしぐらですから、あまり気にならないかもしれませんが、家族はそうではありません。
いつ日の目をみるかも分からない事業に懸命になるあなたをよそ目に、電話一本なっただけで、家族は神経質に気を使います。
一歩間違えると、家庭崩壊になりかねません。
家族の結束あっての起業だということは、よく覚えておいて下さい。


3.目的

あなたの行う事業の内容です。
将来、行う可能性のある事業内容も入れておくことができます。

よくあるのは、思いつくままに多くの業種を書き込んでいるケースです。
これは、極力やめてください。
必要となれば追加すれば良いだけの話ですから、あまり多業種に渡ると、あやしい会社だと思われてしまいます。


4.資本金

前述したように、「一円起業」だけは極力避けてください。
資本金は、大きければ大きいほど法人の信用度が増します。
ただし、消費税を2年分免税にしたいのであれば、1,000万円未満に設定するのも良いと思います。

また、一円起業同様、設立当初の資本金が少ないため、起業後の事業資金を社長個人から借りた形にしている決算書を見かけます。
これでは、決算書の財務バランスが悪いため、銀行から融資が受けにくくなります。
資金調達する気が無いのなら構いませんが、その時になってあわててもどうにもならないことだけは知っておいてください。

また、税制改正による、役員報酬の給与所得控除額の損金不算入についても、この「資本金」が絡んできます。
この節税が出来るかどうかは、会社にとって重要なことなので、会員用ページでその回避方法を詳しく説明します。

「資金調達」のカテゴリーでも書いたように、資本金額は、会社の存続にとって重要な位置を占めます。
決して安易に考えることなく、最低でも300万円程度の資本金を用意できなければ、起業を先延ばしにすることをお勧めします。

最後に、資本金なしでも、会社を持つことが出来る裏ワザをご紹介します。
ただし、それぞれの方法にはデメリットがあります。
検討されるのであれば、信頼できる専門家に相談することをお勧めします。

(ア)休眠会社を買い取る

財務内容により値段は多少上下しますが、有限会社なら30万円、株式会社なら50万円程度です。
買い取った後、商号や目的、役員の変更をするだけで、自分の会社にできます。

ただし、決算書に記載されていない負債が残っていたり、会社自体が金融機関のブラックリストに載っていることも少なくありません。

また、こうした会社を利用して、金融機関から資金調達するのは、きわめて難しいといえます。
銀行は融資の申し込み時に、会社謄本は、「履歴事項全部証明書」を請求するため、休眠会社を買い取った事実がバレてしまうからです。

(イ)資本金を現物出資にする

現物出資とは、現金の代わりに、パソコンやコピー機、什器といった会社の財産を資本金として算入する方法です。
これには、弁護士か会計士の確認書類が必要になります。
個人の持つ債権も現物出資となるため、架空の債権をでっちあげ、会社を設立するケースもあります。

ただし、現物出資については、会社謄本には載りませんが、定款に記載されるため、これも銀行融資は難しいと言えます。

(ウ)資本金を一時的に融通してもらう

会社の設立手続きが終了するまで、一時的に資本金を融通してもらい、手続き費用込みでおまかせする方法です。
有限会社で40万円、株式会社なら70万円程度で設立できます。

この方法は、上述の2つに比べれば、方法さえ間違えなければ銀行融資のデメリットは少ないといえます。

ただし、本来あるべきはずの資本金がないわけですから、決算書作成時に面倒な処理が必要となります。


5.取締役

ここでのポイントは、友人・知人に取締役として入ってもらい、共同経営すべきかどうかです。

私の経験上、友人・知人との共同経営は避けるべきです。

いくら仲の良い友人同士でも、お金が絡むとロクなことにはなりません。
出資でもしてもらっていようなら、会社が思うように行かなければ、出資金をめぐってのトラブルに発展します。
逆に、会社がうまくいったらいったで、その配当をめぐっての争いになります。
最悪の場合、株主代表訴訟を受ける場合もあります。

また、お互いの経営判断力や営業能力に違いがあり過ぎて、トラブルになることもあります。
また、仲が良すぎることが災いして、気が緩み、経営自体がいい加減になってしまうこともあります。

私はこれまで、志半ばで空中分解した会社を数多く見てきましたが、その原因の大半は、共同経営でした。

そもそも起業したいと考える人は、元来、他人に指図されることが嫌いな人間です。
そんな人間が、協力して会社を経営すること事態に無理があるのです。
自分の想いを貫きたいのであれば、資産も含め、できる限り、自分一人で起業することをお勧めします。

どうしても共同経営にならざるを得ないのであれば、その人と事前に役割分担や成功報酬、失敗したときの対処法などを細部にわたって、キッチリ話し合い、契約書にしておくべきです。

会社とは、ある意味、「契約」のことです。
仲が良いからといって、事前にやるべきことを怠ると、それが後々、必ずトラブルの原因になるということを忘れないで下さい。

それともう一つ、この「取締役」も「資本金」と同様、役員報酬の給与所得控除額の損金不算入に絡んでいます。
それについては、会員用ページで詳しく解説します。


6.事業年度

事業年度とは、法人の決算期のことです。

前述したように、資本金1,000万円未満の法人を設立すると、設立1期目と2期目は消費税が免税となります。
法人を設立する際に、決算期をいつにするかによって、この消費税の免税額に影響が出てきます。

最も消費税が得するのは、設立月の前月を決算期にした場合です。

また、法人では、決算期を自由に変更することができます。
この決算期の変更によって、大幅な節税が可能になる裏ワザがあります。

法人税や消費税の税制改正は、ほとんどの場合、毎年4月1日から始まる事業年度から適用されます。
例えば、直近の改正である消費税については、平成16年4月1日から始まる事業年度から適用されました。
それまで、売上高が3,000万円以上の場合しか消費税を納税する必要がなかったものが、1,000万円以上に切り下げられたのです。

もし、あなたの会社の売り上げが2,900万円あったとしたら、これまで、もらい得だった140万程度の消費税を支払わなければならなくなります。
そこで、これを回避するために、事前に決算期を2月に変更してしまうのです。
そうすれば、あなたの会社は3月1日が新たに開始する事業年度になりますから、改正消費税の適用を受けないことになります。

このように、決算期を変更することにより、合法的に多額の節税ができるというわけです。


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