ホーム > メインコンテンツ > 決算書・財務分析要因その2 棚卸資産
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● 要因その2 棚卸資産

■棚卸資産とは

販売を目的として、保有・製造中の財貨又は用役などの棚卸しをすべきもので、下記に掲げる資産が該当します。


「棚卸資産」とは、いわゆる「在庫」のことで、実際に商品が売れるまでは、
会社の「資産」として貸借対照表に計上されます。

売れる見込みがあるから、資産計上されている在庫であれば問題ないのですが、売れる見込みのない在庫まで資産計上されていることがよくあります。
これが、「不良在庫」と呼ばれるものです。

仮に100万円分の不良在庫が、資産に計上されていたなら、それは100万円の「利益」が、実態より多く計上されていることを意味します。

一般的に、棚卸資産は、仕入れた値段そのままで資産計上されていることがほとんどです。しかし、すでに売れないものを仕入れた価格でいつまでも資産として計上しておくことは、経営の実態を表しておらず、経営の判断を誤る原因にもなります。

どんなものでも、購入した瞬間から「減価」が始まります。
新車を買って一度も乗らなかったとしても、購入金額で売買できることなどあり得ません。

商売で仕入れたモノは消費物ではありませんので、急激に「減価」が始まるということはありませんが、それでも「在庫リスク」はあります。
いくら商品が売れて利益が出たとしても、最後に在庫が残れば、そんな利益など一瞬で消し飛んでしまいます。

ですから、そうしたリスクも見込んで、棚卸資産は、仕入れと同時に50%の減価と考える方が、より実践的な経営手法だと思います。

しかし、ここにも税務署が仕組んだワナがあります。

本来なら、不良在庫は、それなりの評価減をされるべきものです。
経営者が、自社の実態を知りたいのであれば、不良在庫の評価減をして、利益を減らすべきだと考えるはずです。

税法は、そのための方法を用意しています。
それが「低価法」です。
低価法とは、期末の時価と比べて在庫の評価が高い場合は、低い方の時価で評価するというやり方です。

しかし、この低価法が中小企業で使われることは、滅多にありません。
なぜなら、時価の評価が困難なため、実際に使われることは皆無だからです。

したがって、不良在庫は評価減できず、仕入価格のまま資産の部に計上されることになるのです。

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