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● 事業が不調なときどうするか?

会社を経営していると「事業が不調で資金繰りが大変だ。何とかしたい」と窮地に追いやられることがよくあります。

こうした状況になると、ほとんどの起業家は、一発逆転の奇策はないかと、いろんな本やセミナーに出席して、起死回生のノウハウを見つけようとあがき始めます。
しかし、その努力が報われることは滅多にありません。

なぜなら、事業が不調になった原因は、別のところにあるからです。
3~5年以上事業をしてきて、それなりに収入も上がり順調に来た会社が、「どうもこのところ資金繰りが大変だ」というのは、突然そうなったわけではありません。
元々その会社の体内に巣食っていたガン細胞が、徐々に増殖し、ある一定の潜伏期間を経過した後、表面化したに過ぎません。
突発的なトラブルにみまわれ、その失策から苦境に立たされたわけではないのですから、そうしたノウハウめいた奇策は通用しません。
その原因となるガン細胞を取り除くしか方法はないのです。

これまで順調にきていた会社が、原因不明の病の末、死に至るというのは、決して珍しい事例ではありません。
むしろ、倒産会社には、良くあるケースです。
こうしたケースでは、会社の構造的な問題や、市場の環境的な問題に原因がある場合がほとんどです。

本来であれば、そうした状況に陥ることを前もって予測し、そのため改善策を弄しておくべきだったのですが、悲しいかな、ほとんどの起業家は、将来そうなることも予測できませんし、その対応策も知りません。
気づいたときには、手遅れになっているのです。

何度も言いますが、この状態で苦しまぎれの奇策を用いてはいけません。
それが、効果のある逆転技になることは、皆無といえます。
このケースでの失敗は、単なる失敗では終わりません。
かすり傷どころか致命傷を受け、再起の可能性を断つことになります。

では、どうすれば良いのか?

ひたすら「我慢」することです。
我慢というと、いかにも無策のように感じるかもしれませんが、そういう意味ではありません。
攻撃をしないで、「防御」に徹するということです。
経営における防御とは、「財務体質を改善する」ということです。
まずは、自らの出血を最小限にとどめ、チャンスが来たらいつでも攻撃に転じることが出来るように体力を温存しておくのです。

私はこれまで数多くの倒産寸前の企業を建て直してきましたが、まず最初にやることは、「出血を止める」ということです。
出血が多すぎて体力が持たない会社もありましたが、ほとんどの会社は、財務体質を改善することで再生できました。
ガン細胞に犯されている部分は切り落とさなければなりませんから、多少の痛みは生じますが、生き残ることはできます。
生き残ることが出来たら、次は輸血です。
資金調達をすることにより、もとの体に戻します。

事業が不調になる根本原因のほとんどは、「固定費」と「変動費」のバランスの悪さです。
これについては、会員用ページで詳しく述べますが、起業家の方は、こうした状況に陥らないよう、事前に財務体質のチェックとその改善策を知っておくことが必要です。
この点については、「決算書」のカテゴリーで説明します。

致命傷を負って後悔しても、もう手遅れなのです。

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