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● 経営における最も大事な数字とは?

これも起業家が陥りやすい過ちですが、やみくもに売り上げを増加させようとします。
確かに、経営のモノサシの一つに「売上高」があります。
他社と比べて売り上げが伸びていれば、「今期はこれくらいになりそうだ」と周りの人達に自慢できるかもしれません。

しかし、本当に大切なのは、「利益を出す」ということです。
値引きや特売でいくら売り上げをアップさせたとしても、肝心の粗利益率が低下していたのでは意味がありません。
商品仕入れのための資金が必要になるだけで、資金繰りを苦しめることになります。

こんなことにならないためにも、「経営のモノサシ」を変えなくてはなりません。
起業家のあなたは、まず「粗利益」中心の経営を目指してください。

「粗利益」とは、「売上高」から「売上原価」を引いたものです。
「売上原価」とは、小売業の場合は仕入れ価格、製造業の場合は製品を作るためのコストの事を指します。

「粗利益」はビジネスにおいて最も大切な数字です。

経営における数字面では、何を知らなくてもこれだけは理解しておかなくてはならないのが「粗利益」です。
営業利益、経常利益などのいろいろな利益の「おおもと」になるからです。
つまり、会社の各種利益は、すべてこの粗利益から生まれてくることになるのです。

また、それだけでなく、会社を存続させるための管理数値は、ほとんどのものが、この粗利益をもとに計算します。
商売の基本となる価格設定さえも、粗利益の考え方をもとに決定します。
「利益」を理解するための基本となる「変動費」「固定費」といった考え方も、すべての根底には「粗利益」の思想が流れています。

公式にすると、「粗利益=売上高-売上原価」という単純で分かりやすいものですが、これほど重要かつ深い意味を持つものはありません。
「私は数字が嫌いだ」という起業家でも、これだけは絶対に理解して下さい。
これ抜きには、商売の基本となる「利益のカラクリ」「会社の資金の流れ」を理解することは不可能です。
いつまで経っても、効率よく利益を上げることはできませんし、あなたのビジネスにおいて新しい発想が生まれてくることもありません。

私が企業を再生する場合に、まずチェックするのは、各部門ごとの「粗利益率」です。
その数字をもとに、変動費や固定費のバランスを調整し、理想の財務体質に改善していきます。
私はこの方法で、これまでに数多くの倒産寸前の企業を建て直してきました。

会社にとって最も恐ろしいことは「増収減益」です。
意外に思うかもしれませんが、「減収減益」よりも始末が悪いのです。

「減収減益」であれば、会社は強い危機感を持つため、経費などの身近なところから支出を抑えようと努力します。
しかし、「増収減益」の場合には、売り上げ自体は上がっているため、社員はもちろん、経営者も「利益が出ている」と錯覚してしまうのです。
そして、もっと売り上げを伸ばすために、経費を使い、人を増やして、倒産への道をひたすら走り続けます。
そして、資金繰りに窮したときには、もう手遅れです。
会社の内部は、ガン細胞に犯され、あとは死を待つのみです。

中小企業の財務内容は、そのほとんどが贅肉のかたまりです。
無駄な経費がかかり過ぎています。
その元凶は、会社の「利益」についての知識不足が原因です。

特に起業家の場合は、何が必要で何が必要でないのかの判断基準がありませんので、気がつけば、贅肉だらけの財務内容になっているのが現状です。
一度付いた贅肉をそぎ落とすには、大量の出血が必要となります。
体力のある会社なら再生も可能でしょうが、起業家のように小さな会社であれば、その作業に耐えられず、倒産してしまうこともあります。

だからこそ、起業家のあなたには、最初から「粗利益」を中心とした経営体質を目指してほしいのです。
人間は誰でも、自分を少しでもよく見せたいという気持ちがあります。
そうした虚栄心の強い経営者であれば、その会社は、見せかけだけの飾られた贅肉だらけのものになってしまいます。
本質的に強い企業にしようというのであれば、起業家であるあなた自身が、自分や会社を実力以上によく見せようという誘惑に打ち勝たなければなりません。
そうした強い意志を、起業時から持ち続けることが大切なのです。

利益を大きくするには、「相手の立場に立つ」ことが一番の近道です。

お客さんが一般消費者ならば、「満足する」ことを求めています。
また会社であれば、「自分の会社が儲かる」ことを求めています。
相手の立場に立ち、何をしてもらえば「満足するのか」「儲かるのか」を、徹底的に考え抜くことです。

経営の目的は、売り上げ規模を拡大することではなく、「利益を出すこと」です。
重要なのは、見せかけの売上高ではなく、「生き残ること」なのです。

会員用ページでは、「粗利益」の詳しい解説とそれに基づく「利益のカラクリ」について、具体例を交え、分かりやすく説明いたします。
起業で生き残りたい人は、ぜひ何度も読み返して、脳に刷り込んでください。


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